クルタクルティのガムラン
 ガムランと呼ばれるインドネシアのオーケストラは、地域によって楽器の形、材質、編成、音階などに違いがあります。

 クルタクルティが使用するガムラン楽器は、中部ジャワのガムラン(スレンドロ音階)、スンダ地方(西ジャワ)のガムラン・ドゥグン、その他バリなどインドネシア各地のガムランを組み合わせ、また創作楽器も加えた独特な構成となっています。

 私たちははじめ、小振りで扱いやすいガムラン・ドゥグンで演奏していました。ガムラン・ドゥグンはもともと室内演奏用の小編成ガムランで、繊細さやしっとりとした感覚に優れています。

 ガムラン・ドゥグンの魅力は音域の広さにあります。サロン(鉄琴状の楽器)やボナン(壺状の楽器) は約2オクターブ半以上の広い音域を持っています。サロンやボナンは旋律を担当することが多く、この音域の広さは新しい曲を作ろうとするときに大きなアドバンテージになります。

 そしてさらに私たちは、ワヤンにおけるガムラン演奏の魅力のひとつ“ダイナミックさ”をのぞみ、最近は中部ジャワのガムランセットをベースに、インドネシア各地のガムラン楽器を組み合わせ、ガムランに限らない鳴物楽器も採り入れた音作りに挑戦しているところです。

 このとき問題になるのが、組み合わせようとする楽器相互の音程です。ガムランには西洋音楽でいうところの絶対音的な音程はありません。セットが変われば種類としては同じものに属する編成であっても、音程は同じにならないのが普通です。
 また構造上、音程をチューニングするには楽器を削るか叩くかするしかなく、そうなると演奏前にちょっと、というわけにもいきません。弦楽器のようにチューニング可能なもの、あるいは太鼓のように必ずしも音程が厳密に合わせられなくても使い途のあるものなどはそれほど問題にはなりませんが、前述のサロンやボナンといった楽器では音程が合っていなければ一緒に演奏することはとてもできません。この問題については、正直なところ今後の課題のひとつです。

 解決しなければならないことはあるものの、クルタクルティの楽器編成は、これからも新しい演目、新しい曲ができるにつれて、少しずつ変わっていくでしょう。もともと何であれ楽器を演奏することが大好きな人間の集まりです。成功するか今ひとつかは後回しにして、とにかく音を出してみようという気運には事欠きません。


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