インドネシアのワヤン(wayang kulit)の演目(lakon)は、主に「マハーバーラタ」と「ラーマーヤナ」というインド由来の物語をもとに作られています。ワヤン用にアレンジされたこれらは、本家本元を凌ぐ面白さになっていると思います。
 クルタクルティの演目はこのワヤン版の「マハーバーラタ」や「ラーマーヤナ」をもとに作った作品、そして新しく創作したオリジナル作品などです。
●ガトコチョの戦死 シリーズ・バラタユダ vol.4
名勝負が繰り広げられるバラタユダの戦いも終盤戦となり、闇を見透せる超能力を持つガトコチョが、最愛の息子を失ったばかりの伯父アルジュノに代わり戦闘指揮官に任命され戦場へ向かいます。そのガトコチョの姿をじっと見ているのは…霊魂となった叔父コロブンドノ。かつてガトコチョに誤って殺され、時間待ちの天界でガトコチョと一緒に天界へ行ける日を待っていたのです。運命に翻弄され、運命を受け入れるガトコチョの心模様に迫ります。
脚本:加清明子 音楽:中埜游介 上演時間約2時間45分 初演:2019年5月
●ビスモ倒る シリーズ・バラタユダ vol.3
「かえってきたボゴデント」につづく、バラタユダ・シリーズ第3弾。 自らの命を操る力を持つコラワ軍の老将ビスモ。その超能力を手に入れるに至ったいきさつや、運命に翻弄される様、そしてすべてを心得た上で戦いに臨む姿に迫り、ビスモにまつわる因果を解き明かします。
コラワ軍が敗退へと追いやられるターニングポイントとなるバラタユダ中盤戦の名勝負。ビスモとスリカンディの戦いの結末は、かかわる人すべてに深い悲しみを与えます。
脚本:加清明子 音楽:中埜游介 上演時間約2時間30分 初演:2018年5月
●かえってきたボゴデント シリーズ・バラタユダ vol.2
「いざ、大戦争バラタユダへ」につづく、バラタユダ開戦後すぐのエピソード。 敵対するコラワ陣営に居並ぶ親族を前に戦意喪失したアルジュノとクレスノの対話、コラワ百人兄弟の一人ボゴデントとアルジュノの戦いなどが繰り広げられます。 ボゴデントは幼い頃、バラタユダの火種のひとつとなったシーソーゲームで空高く飛ばされ、風の上の国の王となっていましたが、開戦を聞きつけかえってきました。ボゴデント・象・女象使い対アルジュノとの戦い...アルジュノと女象使いの関係は?
脚本:加清朗子 音楽:中埜游介 上演時間約2時間30分 初演:2017年5月
●アルジュノの修行のゆくえ(ワヤンベベル版)
アルジュノが修行をしていると様々な邪魔が…7人の女神の誘惑、猪の攻撃…、しかし神ブトログルにより修行が認められ、アルジュノは武器を授かる。そしてブトログルの命令により女神のスプロボとともに、超弩級のラクササ王ニウォトカウォチョの退治に出かける。果たして退治は成功するのか…。
脚本:加清明子 ベベル画:針間直美 音楽:中埜游介 上演時間約60分 初演:2015年8月
●ペトルちょっとだけ王様になる
"カリモソド"が盗まれた! 泥棒を追いかけるスリカンディとペトルは、父親を探す旅をしている青年バンバンプリアンボドの協力を得て、無事カリモソドを取り戻すことに成功…あれ? でもなんだか様子が変ですよ。
脚本:加清明子 音楽:中埜游介 上演時間約70分 初演:2016年7月
●魔除けの呪文
インドネシアの伝統儀式ルワタンで上演するワヤン演目のうちのひとつ「スドモロ」をもとに短く再構成。
デウィ・ウモは、夫で宇宙支配の神ブトロ・グルの怒りに触れ呪われ、醜いラクササ姿のバタリ・ドゥルゴとなってしまう。追放されたバタリ・ドゥルゴは天界へやってきては大暴れをする。バタリ・ドゥルゴの願いはもとの姿に戻ること。その方法はただ1つ、パンダワ5人兄弟の末っ子サデウォに、魔除けの呪文を唱えてもらうほかはない。果たしてドゥルゴの願いはかなうのか…。
脚本:加清明子 音楽:中埜游介 上演時間約60分 初演:2014年8月
●いざ、大戦争バラタユダへ シリーズ・バラタユダ vol.1
バラタユダというのはパンダワ一族とコラワ一族の骨肉相食む大戦争のこと。戦争回避のための和平交渉も決裂し、今まさに開戦の時を迎える…。争いの原因も、かつては小さなことにすぎなかった…。複雑に絡まった因縁を繙きながら、なぜ戦わなければならないのかを明らかにしていきます。「Kresna Duta」「Karna Lahir」を参考にしています。
脚本:加清明子 音楽:中埜游介 上演時間約約2時間15分 初演:2016年5月
●ガトコチョの臍
この脚本は、現地ジャワで「Gatotkaca Lahir(ガトコチョの誕生)」という名称で親しまれている奇想天外な誕生秘話の演目がもとになっています。ガトコチョは、臍の緒が切れないという一風変わった生まれ。その臍の緒を切るための武器を神に乞うために叔父アルジュノが修行をしますが、武器を横取りされてしまい大騒動になり…果たして臍の緒は無事切ることができるのでしょうか…。
脚本:加清明子 音楽:中埜游介 上演時間約約2時間10分 (短縮バージョン約60分) 初演:2015年5月
●はるかなるアスティノ国
コラワ百人兄弟のいかさま骰子賭博により国を奪われ、13年間の国外追放を課せられたパンダワ五人兄弟の、最後の1年間のエピソード。この1年を街中で素性を見破られずに過ごすことができれば、国は返還され元の生活に戻れるという約束だったはずなのですが...。大戦争バラタユダへと大きく舵を切る節目の物語。(マハーバーラタ他より)
脚本:加清明子 音楽:中埜游介 上演時間約2時間30分 初演:2014年5月
●ニウォトカウォチョのひみつ
修行を終え、宇宙支配の神ブトロ・グルから武器を授かったアルジュノは、女神のスプロボとともに神々の敵、ラクササの王ニウォトカウォチョの退治に向かいます。ニウォトカウォチョはとても大きくて強く、アルジュノに勝ち目はありません。アルジュノとスプロボは作戦を立て、ニウォトカウォチョのひみつ、すなわち弱点を探り出そうとします…。この演目は「アルジュノの修行のゆくえ」の最後の部分を切り出し、短くシンプルにまとめたものです。マハーバーラタより。
脚本:加清明子 音楽:中埜游介 上演時間約60分 初演:2013年10月
●アルジュノの修行のゆくえ
コラワが催した宴会の余興で、パンダワ兄弟はいかさま骰子賭博にひっかかり、すべてを失い、森へ追放されてしまいます。森での放浪生活中、5人兄弟の三男アルジュノは、来たるべきコラワとの戦いに備えるべく、この世で最強の武器を神々から授かろうと厳しい修行にのぞみます。一方天界は超弩級のラクササ王ニウォトカウォチョの脅威にさらされています。神々は修行中のアルジュノに白羽の矢を立て、ニウォトカウォチョ征伐に向かわせますが...。マハーバーラタより。
脚本:加清明子 音楽:中埜游介 上演時間約3時間 初演:2013年6月
●アルジュノ、神々より武器を授かる
森の中での放浪生活を強いられているパンダワ5人兄弟と妻ドルパディ。5人兄弟の3男アルジュノは、家族を守るため、来るべき大戦争バラタユダに備えるべく、この世で最強の武器、神々の武器を授かろうと厳しい修行をする。アルジュノの志操を試そうと、神がいろいろな試練を課すのだが…。この演目は「アルジュノの修行のゆくえ」の一部分です。マハーバーラタより。
脚本:加清明子 音楽:中埜游介 上演時間約60分 初演:2012年12月
●ティルトアムルタ 命の水
夫アルジュノの留守中、スボドロは、モンドロコ国の王子ブリスロウォに結婚を迫られ自害に至る。スボドロの遺体は川に流される。そこへ死んだ人を生き返らせることができるティルトアムルタを持つオントルジョが通りかかる。オントルジョは父を探して旅をしている。
脚本:加清明子 音楽:中埜游介 上演時間約60分 初演:2012年8月
●不死身のオントルジョ
父親不在のため祖父である蛇神オントボゴに育てられたオントルジョ。祖父との修行により神々でさえ太刀打ち出来ないほどの超能力を身につけました。それは、ひとたびその唾液に触れたものはたとえそれが影や足跡であろうとも、必ずや死に至るというもの。皮肉にもその超能力ゆえに命を狙われることとなるのです。
オントルジョはまだ見ぬ父を探して旅に出ます。旅立つにあたり、祖父からふたつの贈り物、ひとつは聖水、そしてもうひとつは...
この演目は「マハーバーラタ」の物語の本筋に、枝葉をつけて脚色したものです。
脚本:加清明子 音楽:中埜游介 上演時間約4~5時間 初演:2011年10月
●チントコプロの城
はからずも森を放浪することになってしまったパンダワ5人兄弟。王国を建設すべくたどりついたのが、マルトの森の奥深くにあるチントコプロ城。しかしそこにはなんと5人兄弟そっくりの亡霊が棲んでいるのでした…。
この演目は「マハーバーラタ」の物語の本筋に、枝葉をつけて脚色した部分です。
脚本:加清明子 音楽:中埜游介 上演時間約90分 初演:2010年6月
●ビモ・ブンクス
パンダワ五人兄弟の次男ブロトセノ(ビモ)の誕生にまつわる物語。
ブロトセノの父パンドゥは、子どもをつくろうとすれば死に至る呪いをかけられる。それでも跡継ぎを残したいパンドゥは、妻クンティの秘密のマントラを使い風神バユを呼びよせる。子どもは誕生するが、固い胞衣(えな)に包まれたままの格好で生まれてきた。固い胞衣は大きなたまごのよう、森の中をゴロゴロと転がり、その振動が天界を脅かす。神々はセノ象に胞衣を割る役目を与える。森の動物たちの力を借り、セノ象は無事固い胞衣を割ることができ、ブロトセノが誕生する。「マハーバーラタ」より。
脚本:加清明子 音楽:中埜游介 他 上演時間約75分 初演:2009年2月
●大きなたまご
とても固くて大きなたまご。実はパンダワ兄弟次男のブロトセノが、胞衣(えな)に包まれたまま生まれてきた姿でした。風の神バユが現れ、胞衣の中からブロトセノを取り出そうとします。さてブロトセノはどうやって生まれてくるのでしょう…。「ビモ・ブンクス」というワヤンの演目をもとに子ども向けに作った作品。
脚本:加清明子 音楽:中埜游介 上演時間約60分 初演:2008年9月
●1年に一度だけの魚
小さな国のお姫様マンダリカは、二人の王子から同時に結婚を申し込まれた。心やさしいお姫様はどちらか一方を選ぶことができず、海に身を投げた…。インドネシアのロンボク島に伝わる伝説をもとに作った作品。
脚本:加清明子 音楽:中埜游介 上演時間約60分 初演:2007年8月
●コン・トンと音がする ワヤンの中の女たち〈ウモの巻〉
宇宙支配の神ブトロ・グルとその妻ウモにまつわる物語。赤い光の塊で生まれたウモは父親の祈りにより人間の姿となった。超能力をもつ美しい容姿の大人に成長したウモは、自分の心の中のコントンと出会う。ブトロ・グルに見初められついに妻になるウモだが、その先にもきびしい運命が待っていた…。
ジャワのワヤン演目の大筋に、インドのマハーバーラタや荘子などを絡めたオリジナル作品。誰の中にも存在する“もやもやとした部分”に目を向けている。
脚本:加清明子 音楽:中埜游介 上演時間約120分 初演:2006年8月
●アリンビの結婚 ワヤンの中の女たち〈アリンビの巻〉
森に棲むラクササ族の女の子アリンビは夢の中で人間の男性に恋をする。しかしラクササは人間か恐れられている鬼である。ある日森を開拓し城を築くために森へやってきた人間は、アリンビが夢の中で恋をした男性ブロトセノだった。アリンビは人間の姿に変身しブロトセノの前に姿を現わす。町に戻って数日後、アリンビは部屋に閉じこもってしまう。どうすることもできないままブロトセノは再び森の開拓に出かけていく。ブロトセノの母に胸の内を打ち明けたアリンビは、母とともにブロトセノのあとを追う。ラクササ族のアリンビと人間のブロトセノの恋の行方は? 「マハーバーラタ」より。
脚本:加清明子 音楽:中埜游介 上演時間約90分 初演:2005年6月
●ゼンザ、大物を釣り上げる
村の少年ゼンザは街に残る古い池に釣りに出かけた。そこで釣り上げたのは「地の果てまで届く大きな魚」だった……。華厳経、荘子、Jim Morrison、碧巌録、夏目漱石、石川淳、エリック・ロメールなどを参考にした、完全オリジナル作品。ジャワの物語とは異なる独自の世界を展開します。
原作:古賀弘幸+古賀暢子 脚本:加清明子 音楽:中埜游介 上演時間約70分 初演:2003年12月
●シーソーゲーム
パンダワ五人兄弟とコラワ百人兄弟が幼い頃のエピソード。何かにつけて比べられ常に引け目を感じているコラワ百人兄弟は、いつもパンダ五人兄弟を痛い目にあわせてやろうとチャンスを伺っている。競技会が開催され、勝負がつかないまま迎えた最後の試合は、心の大きさや優しさまでも測る不思議なシーソーによる重さ比べだった…。「マハーバーラタ」より。
脚本:加清明子 音楽:中埜游介 上演時間約75分 初演:2001年2月、改訂初演:2004年12月
●忍者アンギスロノ
ラウォノにさらわれ海の向こうのランカー島で囚われの身となっているシータ姫を取り戻すため、ラーマ軍はアルンコの大海に橋を建設する。橋の建設を阻止しようとするスパイのアンギスロノと、ラーマ軍の猿の大将アノマンの知恵比べの話。「ラーマーヤナ」より。
原作:竹内弘道 脚本:加清明子 音楽:中埜游介 上演時間約60分 初演:1995年4月 改訂2005年12月
●日蝕のワヤン
神様の住む天界に、永遠の命が手に入るという「命の水」を求めてラクササがやってきた。願いが聞き入れられなかったラクササはその腹いせに太陽を飲み込む。地上の人間たちは恐れおののき神に祈る…。
脚本:加清明子 音楽:中埜游介 上演時間約30分 初演:2002年12月
このアノマン様は風よりも速く空を飛ぶことができるのだ。だがさすがに、人の思いの速さにはかなわぬか。
by アノマン
距離感は人間関係においても重要じゃ。よかれと思ってとった行動も成功するとは限らない。失敗から学んでいくしかないのだよ、めげずにな。
by コロブンドノ
携帯からこのQRコードを読み取ってアクセスできます。
Copyright(c) 2002-2020
kluthak-kluthek. all rights reserved.